ブローカーがSTPを好む5つの理由

by Forexware Team

Mon May 14, 2018


ブローカー業をはじめるには、まずどのようなリスクモデルを採用するかを決めなければなりません。リスクモデルとは、簡単に言うと顧客から受けた注文をどのように処理するかです。顧客から注文を受けた際、ブローカーには以下に述べる2つの選択肢があります。STP(ストレート・スルー・プロセッシング)と内部でリスクを管理するマーケットメイキングです。どちらを選択するかは難しい問題です。新規参入者にとってはなおさらのことでしょう。ブローカーの起業支援をサービスの一環とするフォレックスウェアでは、この大きな選択について数多くのお問い合わせをいただきます。最終的にはブローカー起業を目指すお客様がご自身の責任で判断していただくことになりますが、我々の経験から言えることがあるとすれば、近年STPモデルが好まれる傾向にあるという点です。では、なぜより多くのブローカーがSTPモデルを採用するようになったのでしょうか?この傾向の背景について考えたところ5つの理由が浮かんできました。

 

業務負担の軽減

リスク管理には、スキルが求められます。新規のブローカーは、リスクマネージャー経験のある人材を採用するか、自身でリスク管理を構築する必要があります。さらには、24時間稼働している市場の性質上、昼夜問わずディーラー(=リスクマネージャー)を常駐させなければなりません。常に監視体制をとっていないと目を離した隙に一晩で大きな損失を負いかねません。その点、STPモデルであれば、モニターを絶えず見張っている必要はありません。顧客からの注文は、リクイディティプロバイダーへ自動的に流されるためブローカーにとっての業務負担が軽減されます。

 

売上予測の精度

STPモデルの場合、ブローカーはリクイディティプロバイダーから提供を受けた価格に基づき顧客からの注文を約定させます。と同時に顧客から受けた注文は、ブローカーからリクイディティプロバイダーへと流されます。では、ブローカーは一体どこから利益を得ているのでしょうか?ブローカーは、リクイディティプロバイダーから提供された価格にマークアップを乗せることで、顧客が注文を出す度に一定の利益を確保しています。顧客が継続的に取引を行いさえすれば利益を確保できる仕組みになっているため、顧客基盤を拡大することができれば、ビジネスを成長へと導くことができます。しかし、マーケットメイキングの場合は、そこまでシンプルではありません。本来、取引量の増加は売上の向上へと繋がるはずですが、マーケットメイキングの場合は必ずしもそうではないからです。その理由を次に述べたいと思います。

 

市場からの影響度

リスクを内部で管理することの最大の難点は、市場の動きによって大きく影響を受ける点です。マーケットメイカーは、市場が活発でない時期よりも値動きが激しい時期に良い結果を出すと言われています。レンジバウンドに留まっている時よりもボラティリティが高い時のほうが、管理が容易だからです。先の市場の動きを予測することが不可能なのと同じように、マーケットメイキングの売上予測を立てることは非常に困難です。このことを踏まえると、STPモデルは、市場の動きから受ける影響が少なく、比較的安定した利益を確保することが出来るという点で優れていると言えるでしょう。ボラティリティが取引を助長することも事実ですが、好んでレンジバウンドで取引を行うトレーダーやそのためのシステムを構築しているトレーダーが数多く存在するのも事実です。

 

ストレスの軽減

ディーラーは、経済指標発表、超短期トレーダー、予想外の事象をはじめとした様々な案件と常に対峙していかなければなりません。ほんの少しのミスが、一週間分の利益を台無しにすることもあり得ます。リスク管理能力が充分でないブローカーは、経営に行き詰ることでしょう。一方、STPブローカーは、インフラの安定性やパフォーマンスを確保することさえできれば、安定した経営を維持できるでしょう。顧客の注文を安定して約定できる環境を整えることが出来れば、その先は安泰と言えます。

 

顧客満足度の向上

ディーリングは、ただのスキルではありません。アグレッシブなディーラーは、会社に利益をもたらしますが、その反面、顧客を追いやってしまうリスクをはらんでいます。そこで必要となってくるのがバランス感覚です。このバランス感覚を養うには、時間と経験を要します。このことから顧客からもSTPブローカーが好まれる傾向にあります。さらに、前セクションでも言及したスキャルピングや経済指標発表時を狙った取引をはじめとする戦略パターンは、ディーラーにとって大きな課題になっており、多くの場面において厳しい結果をもたらしています。ディーラーにとっては悩みの種となっているこれらの顧客ですが、皮肉にもSTPブローカーにとっては非常に好都合な顧客となり得ます。なぜなら、こういった取引パターンの顧客は、その他の顧客と比べて取引量が最も多いからです。

 

STPとマーケットメイキングの双方のモデルを採用して順調に経営を行っているFX業者が健在していることからも、どちらのモデルでも成功を収めることは可能と言えるでしょう。最終的な判断は、起業するご本人に委ねられます。フォレックスウェアは、どちらかのモデルを推奨する立場にはありません。しかし、昨今の業界のトレンドで言うとSTPが好まれる傾向にあるのは確かです。まずは、この機会にその人気の理由について検証してみるのはいかがでしょうか。

 

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