トランプ政権と中国為替相場

by Forexware Team

Mon Apr 3, 2017


人民元の主要通貨入りに難色を示してきたホワイトハウスでしたが、輸出の促進を図るため、ここにきて新たなアプローチをとりはじめました。それは、中国だけでなく全ての国家に対し、為替操作を行っていた場合にそれを不正行為とみなす方針です。ホワイトハウス内に新たに設けられた国家通商会議(National Trade Council)では、中国のみを標的にすることなく、いかにしてこの大国と向き合っていくかが模索されています。

 

直接的な衝突や公共の電波を使っての言葉の争い、人民元切り下げの指摘を繰り返したところで、なんの解決にもなりません。名指しでの中国批判を避けるのはもちろんのこと、発言にも配慮すべきです。最大の貿易相手国との良好な関係維持に向け、トランプ新政権は賢く立ち回っていると言えるでしょう。このアメリカによる新たな戦略は、両国のメンツを保ちつつ、うまく行けば二カ国間の協力体制をも築くことができる可能性を秘めています。

 

トレーダーや市場参加者による中国離れへの過剰な反応もいずれ収束を迎えるでしょう。それに伴い人民元も短期的に一定の安定をみせることが見込まれます。現象として現れるまでには一定の時間を要するかもしれませんが、為替変動にとってファンダメンタルズが最も重要な要素であることからも、経済の活性化が人民元を後押しすることは間違いありません。また、トランプ米大統領と習近平中国国家主席との電話対談についても、為替について語られることはなかったものの、二大経済国家のトップ間で前向きな会話がもたれたという事実は、人民元の安定化を後押しするものとなりました。

 

トランプ大統領は、選挙戦で掲げた公約を恐ろしいほどのスピードで押し進めています。以前、中国を名指しで為替操作国と批判したのは、早まった発言だったと言えるでしょう。金融政策は、為替相場に一時的な低下をもたらすことがありますが、その本来の目的は、経済を活性化させるためであり、操作するためではありません。

 

実際のところ、中国は人民元の通貨切り下げを行う必要があるかもしれません。しかし、それが行われたところで、もはやさほど驚くことでもありません。むしろそれを見越している市場参加者もいるほどです。前回の人民元切り下げは、外国為替市場を揺るがせ混乱をもたらしました。しかし、今回は違います。もちろん、市場に一定の衝撃を与えることにはなるでしょうが、新たに人民元切り下げが行われたとしても、前回のような混乱は起こらないでしょう。人民元切り下げがいつ行われても、それに対応する準備がグローバルマーケットにはすでにできているのです。

 

実際に切り下げが行われれば、またトランプ大統領に火がつくかもしれません。それでも以前よりは穏やかな対応となるでしょう。言い争いから更なる摩擦を生んだところで状況の改善に繋がらないのは明白です。

 

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